50代の再婚日記ブログ

50歳で再婚しました。楽しいこと、めんどくさいこと、色々です。

幸福とは

絶望がないことではなく、自分の人生に意味と喜びがあること。

すべき仕事があり、愛する人がいて、楽しみなことがあること。

これが幸福だとどこかに載ってました。

確かに!って思った。


絶望してなければいいってもんじゃないもんね。

自分の人生に意味があるって思える人ってどのくらいいるんだろう。

喜びは割りと簡単に感じる方だけど、私の人生に意味なんてあったっけ?と思っちゃう。

だから、ハッとしちゃったわ。


親からの性的虐待に苦しみ悲しみ悩んだ子供時代、

家を出る事に成功して自立出来たけれど、心から笑えなかった20代。虐待なんてなくすくすく育った同僚や友人がうらやましくて「いいなー、私なんてさ、、」という腐った気分でいたな。

すくすく育ったかどーかなんて分からない事なのに。

どんな家庭でも悩みやいざこざは少なからずあるだろうし、虐待が無かったから即幸せとは限らないのに。

なんか、自分だけ、私だけが貧乏クジを引いてる気持ちでいたな。

今思えば鼻に付く奴だね。私。


20代前半は恋愛は全く無しで、自分の人生にそんな事は起こらないと思ってた。

恋愛のようなキラキラしたりうっとりしたりする感情を味わう事なんて自分には起こらないと。

しかし、20代半ばから後半にかけて私にもやって来た。恋愛が。凄いね、人間って。いや、若さが凄いのか。

でも、仲良しカップルとは程遠く、キラキラもうっとりもほとんど無かった。

何と言うか、悪い男に自分からすり寄った感じだったな。ひどい目にあいたい、みたいな。当時自覚は無かったけど今思うとそんな気持ちだったんだなと思う。

全然自分を大切に出来なかった。輝く20代なのに。

これは虐待が繋がってたと思う。

私をおとしめた親への復讐。

幸せになんてなってやらない。自分はこんな事をされるこんな存在。


30代はシングルマザーとして仕事、子育て、家事で忙しいのに、自治会や学校の役員とかめんどくさい事もたくさんあってイライラした。

子供を可愛いと思えなくて自分に引いた。

可愛いと思えない子を育てるのだから、辛かった。

でも、私の子供なんだし自分が産んだ子なんだからと、頑張って仕事して、苦手な家事も我慢して頑張った。

こんだけ自分を我慢して頑張ってるのに、全く楽しくない日々。

折れそうになったけど、娘が楽しそうに生活してくれてたから、これでいいんだと思えた。

よく、一人で育てて偉いね、凄いね、頑張ったね、と言われるけど、全然違う。育てるのを頑張ったんじゃない。

私は自分を我慢するのを頑張ったのだ。


この頃はよくビールという名の発泡酒を飲んだ。飲んだくれてた。

外に飲みに行けないから家飲みだけど、飲んで気分をまぎらわす、みたいな感じだったな。

今は全く飲まない。飲んでもノンアルコールだ。


気が付けば、40代突入。

ここで、私は壊れる。

一体自分の人生は何だったのかと、むなしさのあまり壊れてしまった。

白髪にシワにシミ。もう若くはない自分に嫌気がした。

このまま老いて行くだけの人生に、何の楽しみがあるの?

まだ学校に通ってる子供がいるから死ねない。

私は死んでる。感情がもはや死んでる。

このまま死んだまま生き続けなければならない。

地獄だ。ここは。

そう思った。


強烈な反抗期のまま娘は家を出た。

高校を卒業した後は寮のある専門学校へ行ったのだ。


久しぶりの一人。

やっと、やっと、私の一人暮らしがスタートした。

周りの人は娘がいなくなって寂しいでしょ、と言ってきたけど、とんでもない。気分爽やかで爽快だった。


40代最後の年に、今の彼氏と出会った。

これで、私の人生はまたガラリと変わった。

ひっくり返ってもとに戻った感じだ。


専門学校を辞めて妊娠した娘が帰って来たけど、彼氏と一緒に暮らせないけど、今まで生きてきた中で一番、今が良いと思えてる。

心穏やかだし、他人への妬みもない。

自分が満たされる感覚がようやく分かった感じ。

ずっと追い求めてたのよね。10代の実家を出た時からずっと。

私は今年50歳になる。

今までで一番素晴らしい気持ちで誕生日を迎えそう。

不安や心配事はあるけど、胸がいい気持ちでいっぱいになってるのが分かる。

ゆっくり深く深呼吸をすると、幸福感で体がしびれる。

嫌なことは起こる。

ヒヤヒヤしたりハラハラしたり、不安で泣きそうになったり、眠れない日もある。

けれど、すべき仕事があり、愛する人がおり、楽しみなことが、あるんだ。

だから明日もいい気分で生きて行ける。

自分の人生の意味はまだ分からないけど、喜びを感じられるんだから、いっかと思う。